Kenari 修理

車の修理に行った。
最近でもないけどここ数ヶ月ぐらいハンドルをきるたびにガリガリ音が激しくて耳障りだった。
おまけにブレーキパッドも減ってきたらしくブレーキのたびにキーキーうるさい。
しょうがないので友人に紹介してもらったAir Hitam Posの方にあるMICHELINの自動車修理工場に行く。いつものHOCKモーターはいまいち信用ならんということで今回は変えてみた。

さて着くと日本の修理工場と同じように既に何台かいじられている。
寝便から聞いていたMr.Chengいませんか?と聞くと本人だった。やっぱりなボスっぽいと思った。

既に連絡してあった通りドライブシャフトとブレーキパッドとギアオイルを交換して、と言うとOKOKと言いどこかに立ち去った。

残されてどうしたらよいのかわからないがとりあえずオフィスらしき奥の方へ行ってみる。何人かお客と思われる人が待っている、みんな修理中は待つものらしい。

Mr.Chengがいたので修理はどのくらい時間かかるか聞くと2時間だそうだ。この2時間は微妙だ、結局バスで家に戻るのもめんどいので自分もそのまま待つことにした。

しばらく手持ち無沙汰でぶらついているとメカニックらしきおじさんが話しかけてくる。福建なのでまったく意味解らず。
どうやら何をするのかを知りたかったようだボスが教えていた。

とりあえずKenari修理スタート。さっきのおじさんメカニックが担当してくれるみたいだ。見ていると作業はてきぱきと素早い。
あっという間にドライブシャフトをはずしてしまった。

ブレーキパッドの減りはどうか聞いてみる。「もう全然残ってないから替えなきゃだめだよ」とおじさん。良く見るとパッドの横に金属の爪みたいなものが付いていてそれも一緒に削れているようだ。これがキーキー言う原因なんだそうだ。これは警告だからこれが鳴り出したら交換時期なんだよ。とおじさんが教えてくれた。
お互い何言ってるか解らなくてもこれぐらいは分かり合えるものだ。



さてしばらくするとおじさんが水のペットボトルをくれた。おーなんてサービスがいいんだと歩道で水を飲んでいると、みなさんもランチタイムだった。

そんな中ランチもしないで働いてる人がいる。見た感じバングラディッシュ人ぽい。バングラ君と名づける。
そのバングラ君ボスと一緒にトラクターかなにかの大きなタイヤにホイールをはかせるという仕事をしている。

とても重いタイヤらしくジャッキを3つも使っている。20分ぐらいかけてようやくはかせることに成功!
あーよかった、と思ったとたん。ボスがこれは何だ?と金属のわっか状の部品を指す。(上の写真左下のやつ)ふたり一瞬動きが止まりバングラ君肩をすくめるとせっかくはめたホイールをはずしにかかった。どうやら最初にそれをホイールに付けてからタイヤをはめないといけなかったのだ。
やっちまったなバングラ君…と思っていると、まだボスが何か言ってるのに彼は手にしている道具を投げ捨てて断りもなく鳴った自分の携帯にでてしまったのだ。あちゃー怒られるよーと思っていると、ボスも電話が終わるまで普通に待っている。なんて堪忍袋の大きさだ。

その後も彼は使った道具は投げ捨て、道具を取りに行くときはダラダラ歩き、何故それを持ってきた?と思わせるいらない道具を持ってきてとおよそ日本の植木屋では許されない働きぶりを披露する。

それでも30分ぐらいかけてようやくはずしてまた20分ぐらいかけてはめることに成功。

いやーよかったよかった。

バングラ君とボスの忍耐力に感動しているといつの間にか車の修理が終わりそうだ。ギヤオイルもひどく汚れていたのが琥珀色の美しい新品に換わり気持ちがいい。勧められるがままにブレーキオイルも新品に換えて作業終了。

ちょうど2時間だった。

これで全部でRM448が安いのかどうかわからないがこういうときは日本円に換算することにしている。